無鉛ステンドグラス=フュージング画は、ガラスフリット(ザラメ状のガラスの粒)を載せ→焼成→冷ます→ガラスフリットを載せ、の繰り返しです。今回は5回目の焼成ですが、段々と仕上がりが近づき、微調整の段階です。ですので、1回に載せるフリットの量も少なくなります。
下の写真は4回めの焼成の直前です。
下は5回めの直前です。空のブルーも重ね焼きで濃くなり、女神も白一色から多色になります。白ぽく見えるところは、新たにフリットを載せた場所です。
オーダーメイドの幅82cmx縦47cmの無鉛ステンドグラス(フュージング画)「女神のみそぎ」は制作がスタートしました。デザインのテーマは、木花咲耶姫が水辺で禊をするシーンです。依頼主様からは「雪山、桜、ブルースカイに白い雲」というお題をいただきましたが、桜に合わせて女神も付加してご提案しました。
原寸大の型紙の上に、フュージング用の板ガラスを置いて、様々な色のガラスフリットを載せて、焼成していきます。
最初は、クリアの板ガラス上に白いガラスパウダーをマスクを使って載せ、雪山や女神の輪郭を作ります。これを一旦焼成して定着させます。この後、様々な色ガラスのパウダーやフリットを載せ、重ね焼していきます。
桜のピンクや、緑、ブルーのフリットを載せて2回目の焼成です。
大判のステンドグラス「人魚姫」では、タイル状のピースが白から青にグラデーションで並ぶ部分があります。11ピースなので11階調となるのですが、市販のガラスで11階調を揃えるのはまず不可能なので、フュージングで作ることにしました。
母材はクリアの板ガラスです。この上に、粉ガラスを載せて焼成します。まず、オパールセントの白をフルイでまんべんなく載せ、電気窯で焼成します。次に、ブルーの粉ガラスをグラデーションを付けながら載せます。
このあと、色に深みを出すため、透明の青のフリットを載せ、焼成します。焼成は都合3回です。
焼成後、型紙に合わせて、カットします。
他にも、白の板ガラスや、イリデセントのガラスをカットしています。カット作業も終盤です。