今まで色々な題材で、ステンドグラスを作ってきましたが、柿を採りあげたのは初めてです。 和風ステンドグラスは、水墨画で原画を描いてから型紙を作るのですが、柿は、この水墨画の題材としては定番と言えます。 ですが、お客様=制作依頼者が、強い季節感を漂わせる絵を好まれないという事情があって、なかなか制作の機会がありませんでした。
今回このオーダーメイドに関しては、お客様が季節に応じて、付け替えるという前提でいらっしゃるようで、 秋用にこの題材を選ばれたのだと思います。
柿の枝に朱赤の実がたわわに実り、枯れた葉が風にそよいでいる姿は、秋の高い空にとても映えます。 ヒヨドリやオナガが集まって、絡まった細枝を揺らす様も、眺めていて飽きません。 このような風情のある題材を作らせて頂き、ありがたいと思っています。
家庭に固定してしまうステンドグラスが、年間の多くの期間、季節外れの絵になってしまうことは否めません。 ですが、日本の絵になる風景は、季節と不可分ですので、悩ましい限りです。
サイズ: | 748×841mm |
設置場所: | 新潟県: 個人宅 玄関室 |
制作経緯: | オーダーメイド |
制作過程: | 詳しくはブログの記事で |
制作年度: | 2014年 |
達風ステンドグラス「柿」(窓辺で撮影。背後に助けて見えているのは庭)
達風ステンドグラス「柿」(原画:福田 筆)