なりきりパン職人 なんちゃってバゲット<その5>

JUGEMテーマ:手作りパン
 随分前に、なんちゃってバゲット<その4>(5月17日更新)を紹介しましたが覚えていますか?今回はその続きです。ステンドグラスの仕事の合間に作ります。
 その4で基本の作り方を紹介しました。次は、『捏ねないパンの作り方』と捏ねたパンとの違いです。
 同じ条件、同じ分量で始めました。この日は室温25℃、湿度は30%でした。

捏ねないパンは、粉と水分を混ぜ合わせ、手やゴムベラで軽く捏ね、ひとまとめにして終了です。その後、1次発酵に入ります。
 1次発酵に入ると、同じ発酵時間内で、ほぼ両方とも膨らみました。大きさもほとんど同じです。捏ねることで発酵時間が早くなるわけでは無いのですね。



完成まで至りました。今回作ったものを見た目で比較すると・・
 ①気泡の大きさや数も差はありませんでした。
 ②クラスト(外皮)の艶に差がありました。捏ねたパンは、表面が滑らかでした。
 ③パン全体の長さと膨らみ方もほぼ同じでした。
 
『捏ねたパンと捏ねないパンの違い 結論』
 ①食感の違いがあり。
 捏ねたパンの生地にはきめの細かさ、弾力性と粘着性(もっちり感)がありました。捏ねないパンは、少しそれらが欠けていて、もっそりした感じがしました。
 ②捏ねた時間と発酵速度は比例しない。
 15分捏ねたものと、捏ねないものでは、同じ室温、同じ湿度の条件であれば、2倍になるまでの発酵速度は変わりません。
『なぜ?捏ねないパンには、長時間低温度発酵?』 
 
 捏ねないパンのレシピを見ると長時間低温度発酵が必要と書いてあります。
 捏ねないパンは、捏ねたパンとほぼ同じ時間でグルテンが形成されますが、ただ膨らんでいるだけです。長時間低温度で発酵させることにより、捏ねたパンと同じ程度の弾力性と粘着性をゆっくり強化していくのです。気をつけることは、室温が高い日の場合、長時間放置するとすぐに過発酵になってしまいます。ですので、冷蔵庫で長時間放置し、発酵させるようなレシピになります。
 通常の発酵温度は、30℃前後と書いてありますよね。30℃だと60分で2倍になるところを、冷蔵庫発酵は、ゆっくり発酵が進みますので、それ以上の時間がかかるということです。
 冷蔵庫発酵する場合は、作る前晩に準備をして1次発酵を冷蔵庫で行います。翌朝、室温で放置して2次発酵へ。倍の大きさになったら焼成です。 
 今度は、水分量を変えて(多くして)実験しようと思います。我が家の美味しいバゲットにたどり着くのはまだまだ先のようです・・。
<このシリーズは、ひとまず終わりにします>