なりきりパン職人 なんちゃってバゲット<その4>

JUGEMテーマ:手作りパン
<予熱>
『美味しいバゲットには水蒸気が必要です。』
 なぜ、水蒸気なのか?というと、蒸気が生地表面に付着することで、いったん生地が柔らかくなります。そして、付着した蒸気が再び蒸発を繰り返し、生地表面の急激な温度上昇を抑えるので、パン全体が規則的に膨らむそうです。
 必要な水蒸気の量は、生地の量により変わるので、一概には言えません。ただ、生地の量や数が多いほど、つまり、皮の面積部分が大きいほど水蒸気が多く必要、というのが原則です。そして、水蒸気を作るのは、水と小石です。
 
 小石は、河原や砂利道に落ちているものや、金魚蜂にいれるようなもの、製菓用の重石でもかまいませんので、天板にまんべんなく敷き詰めるようにします。また、小石がなくても対処法はあります。(下記②)
 ①天板2枚を同時に使用できるオーブンの場合は:予熱で高温にするときに、上段にパンを乗せる天板をおき熱し、下段の天板には小石を敷き詰めて熱々に焼きます。水蒸気を良く出すために、天板の小石は、250℃以上に熱し、水を投入します。
 ②天板を2枚使用できない場合:パンを乗せる天板を熱します。小石は必要ないですから、焼くときに、オーブン内に霧吹きでたっぷり霧を吹きかけます。
 ③水蒸気を出す作業は、予熱が終了し、パンを入れる時に同時に行ってください。やけどに注意してくださいね。
 ④投入する水の量は30~40cc位が一般的です。あくまで目安です。
<焼成>
『予熱は高温、温度を変えて2度焼きします。』
 まず高温で香ばしい皮を作り、その後、温度を下げてじっくり中身を焼き上げます。
 本を参考にすると、予熱280℃→温度を220℃に下げて20分→温度を200℃に下げて15~20分です。これは、それそれのオーブンによって温度の強弱がありますので、何度も焼いて最適な焼成温度を探すしかありません。
 ちなみに我が家のオーブンは力が若干弱いようですので、我が家の焼成温度というと、予熱300℃→温度を250℃に下げて20分→温度を230℃に下げて15分です。そうそう、ステンドグラスも高温の窯で焼き付ける技術があります。

 


このクープは、もう少し縦長のほうが綺麗です。

これは、クープの部分と皮の部分の差がありません。
 理由ですが、作業した日の湿度が高かった、粉の水分量が多かったなど、全体的に水分が多くパンに加わってしまった。外皮が固く焼けておらず、外と中が同時に膨らんでしまった。本来、盛り上がるはずのクープで切り込んだ部分が隆起されていない、などの原因が予想されます。

 

 
 とにかく、美味しいパンを作るには、何度も焼いて、色々な方法を試し記録していくしかありません。
(続く)
じゃあ、ステンドグラスの仕事に戻ります。

なりきりパン職人 なんちゃってバゲット<その4>” への2件のコメント

  1. パン作りの詳述には頭が下がります。その道には門外漢の私ですが、一連のブログを拝見していて、想いだされたのが、昔のご飯の炊き方です。電気釜が世に出たのは、昭和30年頃だと思います。東芝からです。それまでは、古代から全く同じ方法でやっていました。釜で、薪を燃やしてお米を炊いていました。ですから、電気釜のまたの名を炊飯器とも呼びますね。その炊きかたですが、今は死語となりましたが、『はじめちょろちょろ中ぱっぱっ、ジワジワ時に火をひいて、赤子泣くとも蓋とるな』です。
    これを炊飯器のCPUが忠実に実行しているわけです。米文化とパン文化の比較楽しくなりますね。Jiiji @ Ohfuna

  2. Jiiji @ Ohfunaさま、コメントありがとうございます。
    パン作りを始める前は、レシピの配合や水の温度などは適当!なんて簡単に考えていたのですが、あまりに無知でした。水の温度、配合、量に至るまですべてが計算されていて、本当に驚くことばかりです。ますますパンに心を奪われてしまいそうです。
    Jiiji @ Ohfunaさまの仰るとおり、米やパンの文化の比較は楽しそうです。勉強してみたいと思います。
    我が家は釜でご飯を炊いています。節電になると思い、購入しましたが、当初はどのように使うのか?と頭をひねりました。すると、このフレーズが不思議と頭の中を過ぎりました。『はじめちょろちょろ中ぱっぱっ、ジワジワ時に火をひいて、赤子泣くとも蓋とるな』
    今はこのフレーズを口ずさみながら、釜でご飯を炊いています。

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