なりきりパン職人 なんちゃってバゲット<その3>

JUGEMテーマ:手作りパン
<成型>
『成形は折りたたみ、押し込むようにします。』
 これがまた難しいのです。生地を押しながら楕円形に広げます。この時に2次発酵で出来た気泡は潰れますが、奥から1/3を手前に折り返し、合わせ目を親指で押さえます。手前からも折り返して、合わせ目を親指で押さえます。
 さらにその生地を半分に折り、合わせ目を親指で中心に押し込みながら、生地の中に1本芯を作るような感じでしっかり押し込んでいきます。表面が切れたり、傷が付かないように注意しながら押し込んで下さい。
 表面生地がパンパンに張ったような感じになればOKです。生地を中心に押し込みながら成形すると、自然と生地が長く棒のようになっていきます。棒のように成形できたら終了。次は2次発酵の準備です。

<2次発酵>
『ここで気泡が沢山出来るかが勝負です。』
 形が崩れないように、パン作業に使用するキャンバス生地にパン生地を置きます。形を維持する為です。形を維持しないまま2次発酵すると、生地がベトーっと垂れて大きくなり、見た目が悪くなります。
 室温にもよりますが、約60分前後、発酵します。今度はフィンガーテストでは発酵度合いを確認できませんので、明らかに直径が2倍くらい大きくなれば、終了とします。

キャンパス生地で包むようにして、2次発酵中。この時間を利用し、ステンドグラスのお仕事もできます。
<クープ>
『クープはそーっといたわるように・・。』
焼く前にまずは、クープ(切り込み)を入れます。クープを入れる大きな理由は2つです。
 ①切り口が生地の膨張に抵抗しなくなるため、全体が規則的に膨らみます。
 ②切り込まれた部分が生地の奥に隠れ、蒸気があたらないまま膨らみます。その切り込んだ部分が盛りあがり、他の部分に比べて、つやのない色合いの異なる焼き上がりになるため、あのフランスパン独特の外見を作ります。
クープの入れ方にもコツがあります。
 ①よく切れる包丁(または剃刀)で数本入れます。切れない包丁だと、生地が引きつれてクープが台無しになってしまいます。
 ②垂直に切り込むのではなく、一円玉くらいの厚さの薄皮を、一枚はぐように斜めに浅く入れます。切るときは生地を軽く押さえ、そーっといたわるように入れてください。乱暴にするとガスが抜けます。
 ③クープの長さ、深さは均一にして、平行に縦長に入れます。
 ④バゲットは8本、バタールは3本、というように、クープの数でパンの名前が変わります。
(続く)
 
では、ステンドグラスの仕事に戻ります。