円形和風ステンドグラスのデザイン制作

直径50cm円形のオーダーメイドのステンドグラス「椿とメジロ(仮称)」の制作がスタートしました。原画は一足先に、水墨画で描いています。

ステンドグラス「椿とメジロ」の原画

ステンドグラス「椿とメジロ」の原画。例によって水墨画で描いています。

施主様からのリクエストは、花と鳥3羽+お城を入れて、とのことでした。3パターンの原画を水墨画を使って描き、このC案に決まりました。右下のお城は、私のお気に入りの国宝・松江城天守です。実際にこのお城のスケッチに行ったことはありますが、そばに椿が有ったかどうかは定かではありません。

原画の上に方眼紙をおいて、トレースしています

原画の上に方眼紙をおいて、トレースしています

次に、原画を方眼紙にトレースして、型紙を作ります。ライトボックスの上で作業しています。

原画(左)と、型紙(右)

原画(左)と、型紙(右)

この型紙を1.5倍に拡大コピーすると、実寸大パターンになります。コンビニに行っていざコピーです。

A3のコピーを張り合わせて、実寸パターンの完成です

A3のコピーを張り合わせて、実寸大パターン(左)の完成です

さてこのパターンを切り刻んで、ガラスカット工程に入ります。

 

オーダーメイドの和風ステンドグラス「朝顔」はテープ巻き中です

龍ケ崎市ふるさと納税返礼品のオーダーメイドステンドグラス「朝顔」は、制作も佳境、テープ巻きです。

カエルのピースなどルーターで研磨しています

カエルのピースなどルーターで研磨しています

カットしたガラスピースは、テープが着きやすくするため、切断面に軽くルーターを掛けて、研磨します。

その後、この断面を包むように、ガラス厚より若干幅広の銅テープを貼り付けていきます。

粘着剤のついた銅テープを巻いていきます

粘着剤のついた銅テープを巻いていきます

この作業が終われば、いよいよ組み立て→完成です。

和風ステンドグラス「朝顔」

和風ステンドグラス「朝顔」

ステンドグラス「プルメリア」は組み立て中

2枚一組のオーダーメイドステンドグラス「プルメリア」は銅テープ巻きも完了し、組み立て段階です。

切断したガラスピースに銅テープを巻いています

切断したガラスピースに銅テープを巻いています

台紙の上に、各ピースを載せて、仮止めします。

ジグソーパズルのようにピースを台紙上に並べています

ジグソーパズルのようにピースを台紙上に並べています

今回の作品は、ピースは大きくて数は少ないですが、ピースをフュージングで作ったりして、凝っています。

銅テープの部分にハンダを流し込み、組み立てます

銅テープの部分にハンダを流し込み、組み立てます

ステンドグラス「プルメリア」完成

ステンドグラス「プルメリア」完成

ステンドグラス「プルメリア」のピースはフュージングで作っています

プルメリアの花って白地に中心近くが黄色いというのが多いですよね。1枚の花弁に2色が同居しているので、フュージングで花弁専用のガラスを作ることにしました。

ガラスに白と黄色のガラスパウダーを振りかけています

ガラスに白と黄色のガラスパウダーを振りかけています

ピースごとに切り分けたクリアーガラスに、同じ膨張係数のガラスパウダーを茶こしで振りかけています。色は白と、黄色です。このとき、均一にかけてしまっては意味がないので、ちゃんと中心部は黄色が強くなるように、振りかける量を加減します。

ちなみに写真では、粉はすべて白に見えますが、焼成されると一部黄色に変色します。

電気窯に入れて、焼成準備OKです。

電気窯に入れて、焼成準備OKです。

半日かけて焼成し、次の日蓋を開けると、ちゃんと黄色を呈していました。

白と黄色のグラデーションが美しいプルメリアの花弁が出来ています。

白と黄色のグラデーションが美しいプルメリアの花弁が出来ています。

奥の方のピンクのピースは、別の作品に使うものです。

和風ステンドグラス「山吹」は組み立て段階です

オーダーメイドステンドグラス「山吹」は、組み立てに入っています。ガラスピースに銅テープを巻き終えたら、台紙の上に並べます。

ガラスピースを台紙の上に並べています。ジグソーパズルの要領です。

ガラスピースを台紙の上に並べています。ジグソーパズルの要領です。

初めて全部のガラスを並べて、改めて今回華やかな配色だったことがわかります。

ガラスピースを台紙の上に並べています。銅テープ部分にハンダを盛って、結合していきます。

銅テープ部分にハンダを盛って、結合していきます。

ハンダ付けで組み立てたら、洗浄→黒染めして完成です。

和風ステンドグラス「山吹」完成

和風ステンドグラス「山吹」完成

フュージングペンダントランプ制作中

フュージングタイル6枚で正6角錐のペンダントランプ・シェードを作っています。

クリアをメインにアンバーと白のフューザブルガラスを並べて焼成します。

フューザブルガラスで、台形を6枚作っています

フューザブルガラスで、台形を6枚作っています

電気窯で焼成します

電気窯で焼成します

焼き上がったタイルは、ステンドグラスの技法で組み立てる予定です。

無事、焼成完

無事、焼成完

オーダーメイドの山吹のステンドグラスは、ガラスの研磨作業に入っています

横長のオーダーメイドステンドグラスは、ガラスカットが終わり、周囲の研磨に入っています。ルーターで、ぐるりと切断面を削ります。これで、次の工程のコパーテープが着きやすくなります。

セレニウムイエローのガラスピースを研磨しています

セレニウムイエローのガラスピースを研磨しています

山吹の花の部分は、アンティークのセレニウムイエローという結構高価なガラスで表現しています。

研磨し終わった「花」のピース

研磨し終わった「花」のピース

下のコンテナが研磨前、上が研磨後です。写真では違いがわかりませんね。

 

窓用ステンドグラス「山吹」はガラスカット開始

横長の窓用ステンドグラス「ヤマブキ」は、型紙も刻み終わり、ガラスカットに入っています。

型紙をピースごとに切り分けています

型紙をピースごとに切り分けています

この作品は全部で7種類のガラスで作ります。まずは、メインの花の部分であるイエローのガラスです。ランバーツ社製のアンティークガラスで、セレニウムイエローというガラスです。

ガラスの上に、型紙を配置しています

ガラスカットの前に、ガラス上に、型紙を配置しています

最近、このセレニウムカラーと、金を含有するゴールドピンクの高騰が止まりません。

オイルカッターとプライヤーを使い、ガラスカット中です。

オイルカッターとプライヤーを使い、ガラスカット中です。

まあ、無駄のないように(失敗しないように)切っていきます。

 

横長のステンドグラス「山吹」の型紙を作っています

窓用の和風ステンドグラスの制作が始まりました。「山吹」です。サイズは横1.2mx縦30cmです。和風とはいえ、ほぼ天然色に近く、葉は緑とグレー、花は黄色です。ふんわりとしたイメージでデザインしました。

縮小版パターンは、原寸の1/3サイズです。

縮小版パターンは、原寸の1/3サイズです。

山吹の枝が噴水のように両サイドに広がって枝垂れるデザインです。

原寸大の型紙

原寸大の型紙です。構図が横長なので、山吹のような垂れる枝が映えます。

この型紙をピースごとに切り分けて、ガラスカット作業に入ります。

20年前のステンドグラスランプの修繕

20年前にオーダーメイドで作らせていただいたオリジナル・ティファニーランプ「蔦」の修繕をしました。東日本大震災の際に落下して、一部ガラスが破損していたものです。

奇跡的に、ほんの一部分だけガラスが割れて陥没しています

奇跡的に、ほんの一部分だけガラスが割れて陥没しています

懐かしいランプとの再会でした。とても綺麗に使っていただいており、ほんの数日前にお納めしたかのように、ホコリひとつ、サビひとつないシェードでした。

ハンダコテで周囲を溶かしながら、ピンセットでガラスを取り除きました

ハンダコテで周囲を溶かしながら、ピンセットでガラス片を取り除きました

ガラスがいい具合に粉々に砕けていたので、ハンダコテで周囲を融かしながら、ピンセットで取り外しました。

当時の型紙をセンターファイルから出してきて、当該箇所のコピーを取ります

当時の型紙をセンターファイルから出してきて、当該箇所のコピーを取ります

当時と同じガラスがなかったので、近い色のガラスで新ピースを作ります

当時と同じガラスがなかったので、近い色のガラスで新ピースを作ります

当時の型紙を使って、ガラスピースを作り直すのですが、使っていたウロボロスのガラスが生産中止(というか、会社自体も消滅)なので、近い色の他のガラスを使用しました。

ルーターで新ピースの形を整え、はめ込みます。

ルーターで新ピースの形を整え、はめ込みます。

新ピースをハンダ付けして、黒染めして終了です。

きれいに直りました

きれいに直りました

さらに永く愛していただければと思います。