メルヘンチックなステンドグラス「ペガサスと少女」完成

人物ステンドグラス「ペガサスと少女」

フルートを吹く人物ステンドグラス「ペガサスと少女」

オーダーメイドのステンドグラスです。依頼者からはペガサスをメインの題材に、ということでした。ご本人が趣味でフルートをやられているということで、フルートを吹く少女をプラスしました。新築の民家に入れる予定の作品で、大きさは566mm×896mmです。

※この作品の詳しい説明は、ステンドグラス工房達風サイトの作品集ページで。

ステンドグラス「ペガサスと少女」は、組み立て工程です

約1ヶ月かけてきたこのステンドグラスの制作も最終段階=組立てです。

組立て用の台紙の上に、テープを巻き終えたすべてのピースを並べていきます。

組立て用の台紙の上に、テープを巻き終えたすべてのピースを並べていきます。

台紙の上でハンダ付けをするので、全ピースを並べていきます。全容を見ることが出来るのは、この段階が初めてです。ワクワクします。

全てのピースをジグソーパズルの要領で並べ終えました。

人・馬のピースをジグソーパズルの要領で並べ終えました。

並び終えて、微妙な位置や、ピース間の隙間の調整を終えたら、仮止めです。

仮止めは、ハンダの点止めで行います。

仮止めは、ハンダの点止めで行います。

仮止めが終われば、振動を与えても、ずれることが無いので、落ち着いて仕上げハンダが出来ます。

丸1日かけて、表と裏の仕上げハンダを行います。

丸1日かけて、表と裏面の仕上げハンダを行います。

フュージング画「湘南の風景」の制作がスタートしました

神奈川県の湘南といえば、小学6年生まで住んでいた、思い出の場所です。

藤沢市の辻堂団地と言う、海岸まで歩いて15分くらいの所に住んでいました。土日ともなれば、海岸沿いのサイクリングコースを使って、東は江ノ島、西は相模川河口の柳島まで、子供たちだけで遊びに行っていたものです。帰ってくる時は、日がとっぷりと暮れていました。当時の親世代は、子供を信じていたというか、呑気と言うか、今では考えられないほど、放任でしたね。

さて、フュージング画のご依頼で、湘南地方=稲村ケ崎から西をのぞんだ風景画を制作しています。

1回目のガラスフリット載せです

1回目のガラスフリット載せです

ベースガラスの上に、ザラメ状の硝子粒(フリット)の載せて、絵にしていきます。第1回目の焼成ですので、画面全体に主となる色を載せます。

1回目の焼成です

1回目の焼成です

約1日かけて、1回目の焼成です。黄色やオレンジ、ピンクなどのフリットも燃せているのですが、焼成前は色がありません。

焼きあがった後、発色具合とバランスを見ながら、約12色のガラスフリットを使って複雑に色付けしていきます。恐らく20回程度の焼成で、まとまると思います。

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ステンドグラス「ペガサス」はテープ巻き工程です

ステンドグラス・パネル「ペガサスと少女」は、研磨が終わり、銅テープを巻く工程です。

ガラスの縁=切断面を包むように、銅テープを巻きつけていきます。

研磨が終わったガラスピース達

研磨が終わったガラスピース達

銅テープの裏側には、粘着剤が付いているので、ガラスに良く着きます。

テープを巻いているところです。剥離紙を剥がしながら着けていきます。

テープを巻いているところです。剥離紙を剥がしながら着けていきます。

こちらが、巻き終わったピースです。全部終わるのに、数日かかりますかね。

こちらが、巻き終わったピースです。全部終わるのに、数日かかりますかね。

そろそろ、ステンドグラス制作も終盤です。

 

ステンドグラス「ペガサス」の絵付け中

私のステンドグラスは、絵付けが極わずかか、まったくしません。

今回は、人馬のオパック処理と、人の部分に陰影を付けました。

オパック処理も一種の絵付けです

オパック処理も一種の絵付けです

白いグリザイユを刷毛でぼかします

白いグリザイユを刷毛でぼかします

オパック処理をすると、光が拡散し、そのピースがぐんと目立って見えます。

白グリザイユの焼成は電気窯で

白グリザイユの焼成は電気窯で

この後、人体にうっすら陰影を付けて、立体化します。

陰影は黒グリザイユで

陰影は黒グリザイユで

これで、ステイン(着色)されたガラス=stainedglass になりました。

さて、下の写真は何をしているところでしょう?

双眼顕微鏡をのぞいています

双眼顕微鏡をのぞいています

答えは、棘抜きです。指に刺さった極小さなガラス片を針で抜いています。数年前までは、目視でできたのですが、老眼が進行してきて、この顕微鏡を使っています。

押すと痛みはあれど、この日は棘は発見できませんでした。とげが刺さるのは、この職業の宿命です。

ステンドグラス「ペガサス」のガラスカットが終わりました

「ペガサスと少女」と題するステンドグラスは、ようやくガラスカットが終了しました。

左は薔薇の花と葉のガラスです。右は空のガラス。

左は薔薇の花と葉のガラスです。右は空のガラス。

バラの花は、サンゴバン社のセレニウム・イエローという高価なガラスです。

セレニウム・イエローのアンティークガラス

セレニウム・イエローのアンティークガラス

ガラスカットが終わると、この切断面を丸める研磨です。ルーター(グラインダー)を使って、断面を磨き、型紙にぴったりに仕上げます。

ルーターで切断面を研磨しています。

ルーターで切断面を研磨しています。

同時に、この作業で、銅テープが着きやすくなります。

ステンドグラス「ペガサス」は、ガラスカット中です

ゴールデンウィーク中ですが、天気も良く、ガラスカットにはうってつけです。ステンドグラス制作の楽しみの一つが、このガラスカット。苦手という方もいらっしゃいますが、慣れれば、自分の技術の上達度が最も実感できて、楽しい時間です。

馬(ペガサス)本体の青緑のガラス

馬(ペガサス)本体の青緑のガラス

ドイツの職人が、1枚1枚宙吹きで作った「アンティークガラス」を、型紙に添って切っていきます。大きなままでも十分素敵な板ガラスですが、切って、再構成して、新たな命を吹き込みます。

少女のドレスのガラスは、深いブルーです

少女のドレスのガラスは、深いブルーです

今回は、私の定番の「青緑系」のモノトーン配色です。このモノトーンのリスクは、こちらがイメージするガラスが、タイミング良く仕入れられるかです。同じような色のガラスが、重なりますから。インポートものなので、商社に在庫が無ければ、デザインを変えなければいけません。今回は、全てそろいました。

クリアーのガラスは、雲のデザインの部分に

クリアーのガラスは、雲のデザインの部分に

切り終ったパーツ数百個は、型紙と1対1対応で管理します。

切り終ったパーツ数百個は、型紙と1対1対応で管理します。

しばらく、カット作業が続きます。

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