ステンドグラス制作者の「ぎやまん草子(その29)」「話し言葉」

言葉が変化する時、最初はこれを「乱れ」と呼び、時が経ち大多数に浸透すると「進化」になるという話を聞いたことがあります。「白夜」を「びゃくや」と今は読んでいますが、これは森繁久彌さんが作詞作曲した「知床旅情」からであって、それ以前は「はくや」と読んでいたそうです。

最近、歳を取ったせいか、話し言葉の端々が気になります。いくつか例を挙げてみます。いくつ共感していただけるでしょうか。

【その1】 「こちらはこの夏限定、巨峰のジュレにナリマス」「洋酒たっぷり樫木のロールケーキでしたら、こちらにナリマス」「代金は、2,600円にナリマス」「お釣りにナリマス。レシートにナリマス。」

(こうナルナル言われると、ナル前は何だったんだ、と突っ込みたくなります)

【その2】 「担当のホウは、あいにく出張中でして」「はい。新品への交換のホウは、一両日中に」「私のホウで、責任持って、対処のホウさせて頂きます。」

(ホーぅ)

【その3】 私「子供用の前掛け置いてますか?」、店員「ワー、あると思います。こちらです」、私「布製ではなくて、ビニールの…」、店員「ワー、こちらですね」、私「ポケットが付いていて食べこぼしが入るタイプは?」、店員「ワー、ちょっと置いてないですね。」

(手抜き感を覚えるなあ。せめて「ソレはー」にしてもらいたいです)

【その4】 「良く叩いてアゲテください」「軽く塩コショウしてアゲテください」「パン粉は少なめに付けてアゲテください」「低めの温度でじっくり揚げてアゲテください。」

(ヒレ肉を、深く愛しているんですかね)

【その5】 「そうですね休みの日は、美術館巡りダッタリ、料理教室ダッタリ、ベリーダンスダッタリ、外に出る事ダッタリが、多いダッタリ、ですダッタリ。」

(以前は○○トカ、でしたよね)

【その6】 「うちの未央ちゃん、担任の先生にも結構頼られるジャナイデスカ」「ほら、上の未紀ちゃんも、毎年学級委員を押し付けられるジャナイデスカ」「私も、世話役とか断れない方ジャナイデスカ。」

(知りませんよ)

【その7】 A「暑いっすね、缶コーヒーでもどうです」、B「ギャクに生ビールなんてどおよ」、A「でも、アルコールにはちょっと早くないっすか。俺ってそういうところ堅いヒトなんですよね」、B「そうか、折角の自由が丘だし、じゃあギャクにスィーツにすっか」、A「ギャクにもう直帰しちゃいません」、B「ギャクにネ!それいいね。」

(ギャクギャク煩いよ。缶コーヒーのギャクは缶汁粉だろ。それから、あんた「ヒト」だったんだ。そんでもって、スィーツとはなんだ、日本人なら菓子と言え菓子と…)

オヤジのボヤキになってきたので、この辺でやめておきます。

フュージング画「枝垂れ桜」

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