フュージング画マラソン・初の作品が5枚完成しました

今年前半で約数百枚を焼き上げる予定の、フュージング画の連作が始まっています。連日、朝7:30から夜10時近くまで、工房に籠りっぱなしです。窯の稼働率は、今は7分ですが、その内フルになると思います。

最終焼成の様子で、グリザイユで書いた文字を定着させます。

最終焼成直前の様子で、これからグリザイユで書いた文字を定着させます。

名付けて「フュージング画マラソン」、5作品が上がりました。

各作品には短歌か俳句が書いてありますが、これは私のオリジナルではなく、依頼者さんからのご提供ですので、ボカしてあります。

山里の風景

山里の風景

海と山の遠景

海と山の遠景

ヒマワリ

ヒマワリ

 

ナデシコ

ナデシコ

キンモクセイ

キンモクセイ

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フュージング画マラソンの原画描き

フュージング制作の楽しみの一つが、この墨画描きです。画面では、田舎の茅葺の家と、広島の平和記念像が写っていますが、これを下描き無しの、ほぼ1発勝負で描くという緊張感がたまりません。

フュージング画の原画

フュージング画の原画を墨画で以外ています

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ステンドグラス制作者の「ぎやまん草子(その26)」「知足」

お金に不自由したという記憶があまりありません。ガラス工芸家と言う、およそ儲かりそうも無い職業ですから、いつもある分だけで足らしています。お金に不自由しない、と言うより、お金というものから自由でありたい、と言う意識は昔からありました。もっと言うと、全てのモノ・コトへの執着から自由になりたいです。理想は、自給自足と物々交換の生活です。
節約するのも好きです。現在、月の水道・電気・ガス代の合計は一万五千円以下、家庭菜園で野菜を作り、子供用品はお古、米、果物は買わずに貰うなど、質素に生活して月の収入十万円余でやっています。
私の節約のポイントは、まず徹底的にモノを捨てることでしょうか。棚にあって2年触れなかったものは基本的に捨てます。「使えない」モノではなく「使わない」モノを捨てます。棚や倉庫はモノが無くてガランとしているのが理想。そうすると不思議とモノを買わなくなり、お金が残り、エネルギー消費も減っていきますね。
この節約生活を維持するのに最も重要なものは、家族の協力でしょうか。妻は美術学生として4年間のフランス留学経験が有ります。ホームステイ先でこの節約精神を私以上に叩き込まれてきました。トイレの水は数回用をたした後まとめて流す。食器は2つのたらいの湯をくぐらせて洗う。頭上の照明しか点けない。モノが壊れたら蚤の市で部品を買ってきて直す。一週間同じ服を着る。アパートメントに浴槽が無いのは当たり前。これらは、中流家庭、パリのような都会でも普通のことです。それでもパリジェンヌが素敵に見えるのは、生き様が堂々としているからだそうです。
ところで、我が家では「知足」の書を額に入れて掲げています。家訓とも言えます。これは老子の一節で「知足者富」から来ています。「足るを知る者は富む」と読み、現状に不平不満を言わず感謝すれば、今、幸せになれるという教えです。
私達の生活は、エアコンもなく旅行や外食などもほとんど出来ません。不満や欲求を言い出せば限が有りません。ですが、私達にとってエアコンを捨ててでも維持したいものがあります。それは美術工芸を好きな時に好きなだけ出来る自営業の環境であり、持ち寄りで催すワインパーティーであり、自家製パンであり、大量の野菜を食卓にもたらす家庭菜園であり、家族全員揃っての三度の食事です。これ以上の贅沢はありません。将来を考えると、今の収入のままでは不安はありますが、「知足」の精神と創意工夫で、今のこの生活は結構面白いです。

フュージング画:老子より「知足」と「為腹」

フュージング画:老子より「知足」と「為腹」

「知足者富」:「足るを知る者は富む」となります。不平不満を言わず、現状に満足し感謝できる者は、すでに富を手にしている、とでも解釈できます。平凡な日常の断片と、花は質素で美しい花大根とオクラを描きました。半裸は最小限の所有の象徴です。

「為腹不為目」:「腹の為にして目の為にせず」となります。人々に腹を満たすだけの素朴で無欲な生活をさせ、感覚的な快楽を追求させないという、聖人の政治の有り方を著した部分です。目=快楽を追い求めるのではなく、質素な生活が理想と言うことです。

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