上善

今、「上善(じょうぜん)」と名付けた作品を作っています。これには続きがあり、「上善若水」と書いて、「じょうぜん 水のごとし」と読みます。「上善如水」と書く場合も有ります。
この熟語は、日本酒の銘柄にもなっているので、多くの方が耳にしたことがあるでしょう。原典は、老子で、その8章に
「上善若水 水善利萬物而不爭 處衆人之処悪 故幾於道」とあります。
岩波文庫 蜂屋邦夫著「老子」の訓読文を引用すると、
「上善は水の若(ごと)し。水は善(よ)く万物を利して争わず、衆人の悪(にく)む所に処(お)る、故に道に幾(ちか)し。」となります。
老子では、水を善なるものの象徴、理想の人物像の例えとして、よく用いています。水のように低い位置にいることをよしとし、水のように柔弱にして謙虚が良いと言っています。
オレがワタシが...の今日において、とても胸が清らかになる言葉です。


目下、老子4連作を制作中です。私の好きな老子の熟語4種を選び、それに四季を当てはめ、季節感もある絵を描いています。

晴耕雨読

 ここ1年ほどは、まさに晴耕雨読の生活です。
畑は拡張を続け、今は60坪ほどもあります。収穫量は、一家3人が食べる量をとうに超えています。
お裾分けのために作っているようなものです。
夏野菜を仕込んでいる現在は、25品目、33品種が植わっています。
野菜を買うこともほとんどなくなりました。我が家ではその時取れる野菜しか食べません。ですので、例えば冬に作るカレーライスには、人参や玉ねぎ、ジャガイモは入りません。具は畑で取れるブロッコリーなどのアブラナ科の野菜と、秋にとれた保存食のサツマイモです。
スーパーには1年中キュウリやトマトが並んでいますが、不思議と季節外れのものは食べたいとは思わなくなるものです。例外的にニンニクや生姜などの薬味野菜をわずかに買うのみです。
こうなると生活費も自然に抑えられ、電気代、ガス代などは、月に数千円です。食費も1万円ちょっとなので、社会保険費を払っても、月に10万円あればお釣りが来る生活です。でも...これとは別に家のローンはあるんですがね。
今日は梅雨の止み間をついて、ジャガイモ(メークイン)を掘りました。全20株のうち8株だけ堀り、6.7kgの収量でした。昨年より大分成績が悪いです。
先週掘り出した玉ねぎと、このジャガイモを保存のため乾燥させないといけないので、今、家中土臭いです。

今晩は数ヶ月ぶりにジャガイモを食べます。また、初茄子、ズッキーニ、春菊もとれましたので、シンプルに蒸し野菜にしてポン酢で食べようかと思います。
一方、「雨読」は、老子につきます。老子は、現在のような生活を追認してくれるような、まさに「心静かな自然に即した生活の勧め」に読めます。
現在、老子の教えを題材にしたフュージング画の連作にかかっており、シンプルライフを体現しつつ作品に残す充実した日々を送っています。

生徒さんのお宅訪問

 最古参、約7年前からの生徒さんのお宅にお邪魔しました。
インテリアは当然ステンドグラス中心です。
私の工房に来られる前の作品も含め、数十点は作られたようです。
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うちの工房では、オリジナルデザインのユニークな作品を制作しています。絵付けあり、フュージングあり、スランピングありです。下の風景画パネルも、とても個性的です。
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ドアにも、和風ステンドがしっかり収まっています。大工さんに頼んで、リフォームのとき取り付けたそうです。
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ステンドグラスが生活にしっかり溶け込んでいるお宅でした。