型紙完成

 昨日は、6月としては観測史上最高の36℃(でしたっけ)まで上がり、汗びっしょりで作業していましたが、今日は梅雨らしい涼しさです。エアコン使いませんから。
 第2原画を基に方眼紙で型紙を作り、拡大コピーで実寸型紙を作ります。縦横80cmですから、作品としては大きい方です。

墨画の原画を描く

 久々に得意な石楠花(シャクナゲ)のご依頼で、肩の力を抜いて制作できそうです。原画は最初写実的に行くつもりでしたが、施主さんのご要望で、墨画風のもの、ということになりました。
 ゆっくり墨をすり、精神統一して原画描きにとりかかります。たっぷりと水を含ませた筆に、一部中墨と濃墨を付け、画仙紙に枝と葉を描き込みます。同時に別の筆で赤い花を足して行き、画面を構成していきます。作為的ではない偶然の産物であるニジミみカスレをなるべく多くちりばめるようにします。これこそが墨と筆で原画を描く醍醐味です。
 数時間で5枚描き、気に入った1枚をトレーシングペーパーに写し取り、第2原画とします。さらにこれをガラスカットに適した形に修正して、施主さんに承認のために郵送します。

「白鹿」の取付

 茨城のY様邸にステンドパネル「白鹿」を納品・取付に行って来ました。主な作業は、このお宅をずっと手がけてこられた大工さんにお願いしました。
 ステンドパネルは、押縁で表裏からサンドイッチされる形で取り付けられます。写真は、珪藻土の左官仕上げがなされている開口部に、片側の押縁を取り付けているところです。

 無事取り付けられました。白い(淡いピンクの)珪藻土壁に、緑のステンドがさわやかにマッチしています。また、手すりや押縁の木もナチュラル色で、空間全体がとても明るいです。
 完成品の写真は、「Gallery/自然パネル」のページで是非ご覧下さい。

半田作業開始

 各ピースにコパーテープを巻き終わり、半田での組立作業に入ります。面積が大きな作品ですが、半田の幅は細いです。私の場合、どんなに大きな作品でも、半田作業は1日乃至は2日で終わらせます。素早く終わらせて、素早く洗浄・メッキするのが、表面を美しく仕上げるこつです。一日中前屈みの立ち作業が続き、夜頃には、肩胛骨のあたりに痛みを感じてきます。体操が欠かせません。

陰影を描き込み焼き付け

 今回は、大きな作品で、ピースのサイズも大きいので、ピース一つひとつに変化を付けることにしました。白グリザイユを使って淡い陰影を描き込み、電気窯で焼き付けます。出来上がった絵で、雲や波の模様に動きがでることを期待しています。セレニウムオレンジのガラスは、焼き付けで少し退色するので、最初から濃いめの色を選んでおきました。

カット開始

 型紙を作り、カットを始めました。アンティークガラスは比較的切りやすいので、かなりアクロバティックな形までトライする気になります。深くえぐれた曲線などがそれに当たるのですが、こんなピースを1枚の板ガラスにびっしりとけがき、バシバシ切り分けていきます。ステンド制作の醍醐味でもあります。

ガラスの確認

 工務店さんからサッシの最終寸法が入ってきたので、制作を開始します。
 今回は、色数が多いので、事前にガラスの色と透明度のバランスをチェックしておきます。といっても、ばらばらと窓際に並べて、違和感のあるガラスをはねるだけなんですけど。