カット用型紙の制作

早速型紙の1枚をピースに切っていきます。1個1cm未満の小さなピースから、40cm程もある大きなピースまで、総数2400個に切り分けます。ガラスの色別に箱を用意し、そこに切り分けたピースを入れていきます。今回は全部で16色です。全体的には緑から青みがかったモノトーンに近いデザインですが、微妙に色合いの異なる多数のガラスを使う予定です。
紙の切り分けで1日かかりました。が、明日からはこの紙を使って、ガラスを1ピース1ピース切って研磨して行くわけです。数ヶ月に及ぶ気の遠くなるような地味な作業が待っています。

原画作成

デッサンを元に、1/2.5のサイズの原画を描いています。この原画は、実際にガラスを切ることを考慮してパターン取りしますし、絵付けの調子なども描き込みます。色はガラスの見本や在庫とにらめっこして決めていきました。この作品は単板としては未経験の大サイズで、強度確保の面でも熟慮しなければなりません。補強バーがデザインに与える影響を最小限にするため、細かいデザインの部分がバーに重ならないようにしています。彩色には、絵の具ではなく、ステドラーの水溶性色鉛筆を用いました。色鉛筆で塗った後、水を含ませた筆でなぞると、溶けて絵の具のように紙にしみこみます。重ね塗りもきれいに出来ますし、とても便利な画材です。この原画作成に4日間を要しました。

デザイン画だいたい決定

何枚か描きましたが、やっと納得のいくものに近づいてきました。11世紀イギリスのゴダイバ婦人(チョコレートで有名なゴディバのこと)の説話を元にして絵を描きました。史上ゴダイバの絵は少数ありますが、このような構図は他に無いと思います。この絵を元に、さらにガラス切りに適した型紙に仕上げていきます。
以下、ゴダイバ婦人に関する説話は、チョコレートのゴディバのサイトからの引用です。
「11世紀のイギリス、コベントリーに住む人々は領主レオフリック伯爵の課す重税に、たいへん苦しんでいました。それを見かねた領主の妻、レディ・ゴディバ(イギリスではゴダイバと発音するようです)が税を軽くするよう夫に嘆願すると、伯爵は「おまえが一糸もまとわない姿で町中を廻ることができたなら願いを叶えよう」と答えました。美しく慎み深いレディ・ゴディバはたいへん悩みましたが、とうとう精霊降臨祭の次の金曜日に、白馬に乗って町を廻ったのです。人々はレディ・ゴディバの強い自己犠牲の精神にうたれ、その日は窓をかたく閉ざして彼女の行為に応えました。」
#しかし、意地悪な旦那さんですね!